イランイランノキ


【花の名前】イランイランノキ

【身長】297cm【属性】攻めと思われます

【住んでいる地区】ベラノ地区

【容姿】
一言で言えばまさに「異質」。山吹色に彩られた革のペストマスクは目の部分がくり抜かれ、両の目のあるはずの穴は文字通りの節穴となっている。何度も包帯で修繕されたボロボロのハットはイランイランの花で彩られ、マスクと帽子の隙間からは細くチリチリになった髪が飛び出し、首元にも埋もれるほどのイランイランの花が溢れ咲いている。薄手の長いカーディガンの裾を引きずって歩き、寸足らずのズボンからは黄色く膿んだガリガリの生足が露出している。

【性格】
性格そのものは紳士的で社交的。道ゆく花々にも欠かさず挨拶をするのだが、なにぶん一言も言葉を発さず、突然ヌルリと目の前に現れ、体を90度に曲げて顔面の節穴を急接近させてくるものだから、もはやそういう怪異として扱われている節がある。当の本人はこれでちゃんとコミュニケーションが取れていると思っており、相手の意思はお構い無しにお茶に誘ってきたりする。まさに夏の怪談。

【備考】
嫌な湿気の漂うベラノのはずれ、幽霊屋敷のようなボロ屋で怪しげな精油店を開いている謎多き花。島の花たちの体液を買い取り、香り成分を抜き取り精油に変えているのだそう。
店の中は不気味なほどに涼しい……むしろ肌寒いほど。精油の他にもハーブティーの乾燥茶葉なんかも取り揃えてあり、店内はいつも草花の芳香が入り混じり、不思議でエキゾチックな香りに包まれている。

彼の持つ体質として、周囲が暗くなるにつれ、体から酔うほど甘い刺激臭を漂わせるというものがある。日中はほとんど無臭で無害だが、夜間にそれを近くで吸い込みすぎれば吐き気や頭痛、体質によっては望まぬ体の昂りを引き起こしかねないという、非常に厄介な特性を持つ。異様な露出度の低さは、醜い容姿を隠す他にも、香りを迂闊に撒き散らさないようにという配慮もあるのだろう。

【花言葉】
誘惑、乙女の香り。夕方から夜にかけ、甘い香りを放つ特性がある。

【SV】
「───。」(すれ違いざまにあなたを見つけたらしい。あなたがふと視線を上げれば、いつの間にそこにいたのか、頭上から覗き込む節穴と目が合うことであろう。)

「───。」
(掌をあなたに向けて、細長い指を順番に折り曲げる。手招きをしているようだ)




「   に               
         て
          げ       」